出来ることを意識する

未曾有の天災が日本を襲ってる。





ガン患者だから献血できない。

仕事が不安定だから、多額の募金は出来ない。(小額はした。)



たぶん、海外に住んでる人は「日本に住んでいないから」、非被災者は「被災していないから」、

そして、被災して生き残った人は「いきのこってしまったから」



それぞれ傷ついていると思う。





私たちはとても傷ついた。

だからもう、お互いに傷つけるのはやめて自分たちを肯定しつつ、「今自分に出来る小さなこと」に意識を持っていきたい。



たとえ靴をそろえることでも良い。

たとえちゃんと歯を磨くことでも良い。

口角をあげることでも良い。

背筋を伸ばすことでも良い。



そしてその後に、「自分はこういう姿でありたい」ことを想像し、出来ることに追加する。



このショックから立ち直るには、本当に小さな一歩を踏み出すことなのかもしれない。

「始まりの一歩が踏み出せたら、半分終わったも同然。」

韓国のことわざの通りだと思う。



一歩踏み出したい。






被災されているがん患者、サバイバーへの情報

311の東北大地震に関して、被災されているガン闘病サバイバーへの情報をここに記載しておきます。


ツイッター情報が基本ですが、随時更新できたらと思います。



  • 「チームオンコロジー(がん医療情報)の掲示板では被災地のがん患者とその家族に限り、メディカルアドバイスをさせて頂きます。 」

https://www.teamoncology.com/bbs/index_c.php4?coid=1

  • J-can(がん患者さんが直面する問題に対して解決のために取り組む患者会のネットワーク)

http://jcan.e-ryouiku.net/index.html

  • 地震とがん(上野先生のブログ)

http://teamoncology.blog39.fc2.com/

  • 被災されたガン患者へ(とぅぎゃったー)

http://togetter.com/li/111178

ついに生理が再開した。

再開した生理はかなり重い。
むくみも半端ない。
腰も痛いし、腹痛も痛い。
あーこんなに体って重たかったかな。
足の太さも1.5倍くらい違う。
なんでこんなにむくむんだろう。
ずっと寒い。
気温が低いからじゃなくて、足先が冷たい。

関節をほぐす運動をして、全身のリンパや血液の流れを良くする。
全部出てくれたら良いのに。
でもなかなか出てる感じがしない。

今週子宮がん検診を受ける予定だったのに。
予定通りはいかないものだ。

頭も回らない。
予定している作業もはかどらない。
気力が失せてる。


女の体って不便だなぁ。
男も出産できるようにしたら良いのになぁ。
そしたらお互い子育ても楽しかったりして。

生理が来たと言うことは、体が戻りつつあることはわかる。
ただし、主治医はもう子供は産まないでほしいと言っている。
出産は乳がんリスクを高くするから。
一方、乳がんになっても出産をしている人も居る。
ガンのタイプとかステージが早いとか色々あると思うけど、凄いなぁと思う。
私はトリプルネガティブだけど、どうなんだろう?
今度改めてきいてみよう。


失う時はとても惜しかった。
子供が「産めない」と言うのはとても嫌だった。
だけど今、産めると言われたらどう思うだろう?

こうやって、一つ一つが選択。
人生全てが選択。

今日はちょっと疲れた。
もう寝ます。


3月3日

3月3日は桃の節句の日。
でも私にとっては、第一回目の抗がん剤をした日だ。
本当にこうやって日々時は過ぎていく。
信じられないくらい早い。
まだ不安を抱えていた。手術したところは痛くて、風呂に入るたびに泣いた。

絶対、手術したところは見れない。そう思ってた。
今も最初はやっぱり目をそらしてしまう。
ずいぶん慣れてきたけれど。

1年経った後も、運動をしていても体調が不安定なのは仕方がないんだろうか。
一部体が無くなっても生きてはいけるけど、「そのまま」と言うわけにはいかない。
体がごりごり、ぐぎぎ。
どうも力を抜くことが出来ないらしい。
特に肩。気づくと肩が上がっている。

心が固くなっていたのもあるかもしれない。
誰も頼れないと思っていたところもあるかもしれない。

去年とは、病状だけでなく私自身がずいぶん変わったと思う。
病気をした後の方が、自分の生き方に積極的になった。

「違うステージになった」と思った去年。
「違うステージをつかんだ」と思う今。
今までの自分を活かしつつ、新しい道を歩いていきたいな。
何となくそう思った3月3日。

挑戦 ー大学院合格、そのこぼれ話

大学院に合格しました!
勉強する分野は、大阪市立大学大学院創造都市研究科都市ビジネス専攻アントレプレナーシップ研究分野。
とてもうれしい。

大学院を受けようと思ったきっかけは、やはりガンになったから。
ガンは色々なチャンスを与えてくれたと思う。
特に、「人」に関する様々な視点や立場をくれたことは、本当に勉強になる。
それは時に、痛みを伴う勉強では有るけれど、それでも知らないでいるより遥かに良かったとは思う。
(ガンになるのは幸運とは思わないが)

この大学には、実はビジネスだけでなく、都市政策と言う公共分野に関する専攻も有り、本当はどちらにするかとても迷った。
ガン医療、ガン患者救済と言うと、やはり公共的な側面が強い。
昨今、医療がビジネスと組むなど欧米の負の部分をみていないという批判意見もあるし。
実際面接でも教授にその点質問された。
なのになぜ都市ビジネス、アントレプレナーシップを選んだのか…。

それは、私が去年1年の経験に基づいた結論から。
「わたしたちは自立したときに、初めて自由になれる」と思った。

「自立」は、経済、精神、社会からその環境や条件に左右されることなく、また共生しながら活動を行うことだと思う。
経済活動の制限、闘病のつらさ、病気になるということへの偏見…がん患者個人になった時の無力感は、計り知れない。
また、最近のニュージーランド地震などを見ていても思うことだけど、
おそらくガンだけではなく他の病気や怪我、事故、その他思わぬつらい状況になった時、それでも立ち上がっていくのは本人なんだと思ったら、公共的な「施し」ではなく、自分の足で立ち上がる「起業」は一つの選択肢として考えられるのではないかと思った。

もちろん公共的視点、活動もとても大事だと思ってる。
それがなければ私は治療を受けることさえ難しかったから。
だけど、「私に何が出来るか」と考えたとき、個人における自立の一つのかたちを追求する方が私らしいんじゃないかと思った。

みんながみんな起業する必要はないかもしれない。
でも起業と言う結果ではなく、自分で何かしたいと思った時の知恵が欲しい。
そしてそれは、きっと他の人の役に立てられると思った。

いつか、私の経験を生かして役に立ちたいと思っていると、ずっと前から言ってたと思う。
ずっとどうしたらいいんだろうと思っていた。悶々としていた日々が長く続いた。
やっとその方法を学べるチャンスがきた。

まだスタートラインにようやく立てたばかり。
気持ちははやるけど、一つずつ学んでいきたい。



昨日の挑戦ツイートはこちらにまとめてもらってます。いつもありがとうございます。→http://togetter.com/li/105880




CT検査

MRIに続き、CTの検査を受けた。
お久しぶりですね〜、先生!

今回は造影剤なし。
ついてすぐ着替えてバンザイしながら撮影。
先生開口一番、「異常なし!」
ほーっ。

今日はカツラなしで行った。
「先生、髪の毛生えてきたでしょ?」
「え?あ、それ地毛?」
「どう見ても地毛ですよ!」
「僕ね〜、全然気づかないんですよ…カミサんにも怒られてます。」
「そうでしょうねぇ…」

相変わらず、な、先生。

爪の治りが悪いことを言うと、
「ほんまや、ちょっと遅いね」
「なんででしょう」
「苦労してたら爪がのびるの早いっていうからね。苦労してないんちゃう!?」
「もーせんせい!」
きゃっきゃっ。

久しぶりや、このきゃっきゃうふふ感…。

「トリプルネガティブだからね〜。あとは体重を減らすことやね。」
がーん。やっぱ太ってきたか?ばれたか?
乳がん患者には太ることはリスク。
「先生、トリプルネガティブの再発リスクは1〜3年ですよね?」
「そう。だから2年目、3年目もCT取ります。次は5月にします。血液も採っときましょか。」

乳がんのタイプは色々あるので、本当にその人によって治療が違う。
私は今のところガンはないようで、3年後の再発リスクはぐっと減っているらしい。
海外の患者さんのデータではあるが、これを参考にしている。
意外な話をきいたが、海外(アメリカ)ではあまりCTを撮らないらしい。医療費が高いからかしら?
2mm3mmでもCTは発見するそう。

このまま何もなければいいな。




オフ会

初めてキャンサーサバイバーオンリーのオフ会に参加した。正直どきどきした。

あって第一印象は、ほんとにみんな乳がん患者なのかと思うくらい、健康そうに見えた。
おしゃれだし、たのしい!

だからといって、みんな病気のことを忘れているのではなく、むしろ色々考えながら生活しているのだろうと言うところは垣間見えた。
やはり、同じ経験を持つ人との話はとても早い。
自分がガンになっているけれど、他の人の治療法を見ているとつらそうだ、と言う気持ちも、自分だけではないんだなと思った。
SNSに何らかのかたちで参加することは、仲間を見つけやすいし、仲間を見つけると色々な意味で心強い。

一番印象的だったのは、みんな独特の温かさがあった。
ちょっと言葉にするのは難しいのだけれど、なんというか、痛みや苦しみに日々耐えながらも、楽しみを見つけてる強さというか、理由とか考えとかごちゃごちゃ考えず(実際は色々考えたり悩んだりしてるんだけど)、前をむいてる姿みたいなものを感じた。

何ともいえない、じわっとした温かさがあった。