たくさんの枝

本日病院でノイトロジンを注射。その前に主治医とまた色んな話をする。
随分会話できるようになってきた・・・!

本日は副作用の状態と調子、それから海外旅行いつしていいかという件について質問。

まだもうちょっと先かと思っていた、放射線治療について発言が及んだ。
というのも、仮に8月に旅行に行きたいと思っていると、放射線治療が影響してくるからだ。
主治医的には8月ならばOKだが、放射線治療はしたほうがいいとのことだった。

それはかなり突然というか、以前までは放射線治療なしで再建する事を念頭に入れていたので、治療方針の変更のように受けて取れる。

なぜ放射線治療かというと、私の癌の悪性度が高いからだそう。
34歳という年齢もある。
トリプルネガティブというややこしいタイプだからでもある。

ただ私の中で放射線治療って、「組織を焼ききる」「二度と戻らない」などの「被爆するイメージ」があって、強烈に怖い気持ちになった。

主治医は驚いてた。
「70歳のおばあちゃんなら分かるけど(笑)」
・・・戦争のイメージですか〜。でもそれは私もありますよ〜。

主治医「トリプルネガティブのデータは、前にも言いましたが全てアメリカではっきりしています。予後が悪い。でも、日本人はプエルトリコ人に近い結果が出ています。黒人が一番悪くてその次が白人、プエルトリコ人と続きます。」

またもや、日本ではデータが取れない、ないという話題に。
患者からするととても困る。
日本人オリジナルのデータも、この国では取れないのだろうか。
今は難しくとも、これからは取れるようになるのだろうか。

主治医「放射線治療は、手術を拒否する人もやっています。その場合手術していないので、結果は芳しくありません。最後の底上げというか、駄目押しをするためにも放射線治療はしたほうがいいです。」

主治医「今後10年間はずっと経過を観察します。その間にCTを何回か取ります。しかし、どこかで癌が完治しました、という風に宣言したりしません。ずっと見続けなければなりません。」

主治医「乳房の再建に関しても、私は自肉をおすすめします。というのは、34歳は若いのでインプラントが持たないし、癒着もするのでそういうリスクがある。若い人はインプラントを選びがちですが、10年持つかどうかは疑わしい。60歳ならインプラントをおすすめします。」

主治医「昔のような放射線治療では、今はありません。あまのさんの場合、週5日を5週間の計画になります。これは副作用を出さないようにするため、1回の照射を薄く(?表現稚拙かも。ニュアンスを感じてください)し、細胞の回復を見ながら治療します。そうすることによって、破壊される範囲をできるだけ少なくします。仮に2〜3回の照射で済ますことも出来ますが、それはやはり副作用があるのでそれこそ『焼ききる』に近いです。」

主治医「乳腺外科はねぇ。他の、たとえば膵臓とかの癌に比べてはるかに楽なんですよ。主要臓器の場合は本当に大変。胸はいわば皮膚に近いし、あまのさんの場合傷口も少なく、皮膚に余裕がある。再建するにしても2年後を目処にゆっくり考えたほうがいい。」

主治医「放射線治療で本当に大変なのは、肺がんとか臓器の癌の人。特にセンターラインに照射する場合は副作用も激しい。神経や大事な線がたくさんあるからです。だからあまのさんはなにも心配することないのよ〜。」

また私は、相当心配な顔をしていたみたいだ・・・。


主治医がその後、放射線治療科の先生に紹介状を書いてくれ、お話を聞くことに。
放射線科の先生って、独特の雰囲気だった。ほわほわん。
あと、iPhoneをいじっていた(笑)

副作用はそんなにないことをいっていた気がする。


再建するにしても、お腹の組織を利用するとなると、妊娠は不可能になる。
主治医的には妊娠はしてほしくないようだ。
リスクが高くなるからだろう。

もし放射線治療を拒否したとしても、引き続き診てくれることは診てくれる。癌難民にならなくて済む。これが一番怖かった。

主治医「でもこんなに抗がん剤でがんばって、最後放射線をしないって言うのはもったいない。僕らは標準治療で一番いい方法という結果が出たものを提供しないといけないし。」


再発は怖い。
でも妊娠の可能性を捨てれるのか。
今のままの胸ではやっぱり嫌じゃないか。


この病気をして、選択を迫られることが多い。
優先順位がはっきりしてるか、というとそうでもないかもしれない。
というのは、時々がん患者ということを忘れ、そしてショックなことがあると悲劇的だと思い出してしまうから。
ほとほと学習能力のなさを感じるけれど、揺れて戻して成長していくのだろう。
それにやっぱり、当初告知された頃に比べれば、幾分自分のものにしている部分もある。


もう少し、選択に悩もうと思う。 焦らず、でも速やかに。